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1950 VOLKSWAGEN TYPE-1 CABRIOLET ホビダスショッピングでVWを探す

 1949年、オズナブリュックにあるカルマン社から、4人乗りのカブリオレ・ビートルが発表された。ビートルのバリエーションとして新たに加わったカルマン社製4人乗りカブリオレは、たちまち人気モデルとなり、累計生産台数330,281台という金字塔を、30年以上にわたるロングラン・ヒットによって打ち立てた。実際に、カブリオレ・モデルという観点で見ると、生産期間の長さや累計生産台数はギネス級の記録なのだ。
VOLKSWAGEN TYPE-1 CABRIOLET
●Owner/FLAT-4 03-3792-7151
http://www.flat4.co.jp
photo/J.OKUMURA奥村純一

 生産数が限られる1949年型や1950年型は、世界的に見ても残存する台数は少ない。ボディの装いは、スプリット・カブリオレのお約束通りツートン・カラーで、ブラック(L41)とアイボリー(L60)というシックな組み合わせ。トップはブラックのクロス製で、セオリー通りの仕上がりだ。畳んだトップは独特のボリューム感があって、4人乗りカブリオレの特徴にもなっている。外観上のディテールを観察すれば、ベント・フラップがまだ付かないスッキリしたフロントのクォーター・パネルや、ウルフスブルグ城のクレストが装着されないフロント・フードに、1950年型の特徴が見てとれる。  その他の部分は、スプリット・カブリオレの全年式に共通するディテールになるが、額縁付きボックスに収納されるセマフォー、通気のために縦型のエア・スリットが開けられたエンジン・フード、アルミ製のサッシで縁取りされたサイド・ウィンドウ(まだ三角窓は未装着)、などにカルマン・カブリオレの特徴が表われている。

 インテリアに目を転じてみれば、随所に特徴的なディテールが散見されるが、特にルーム・ミラーの仕掛けを見逃すワケにはいかない。
4人乗りカブリオレにとって特徴的な畳んだ幌のボリュームも、運転者からすればありがたくない邪魔者であり、悪化した後方視界を確保する必要が生じる。そこで考えられたルーム・ミラーの仕掛けこそ、カルマン社による特筆モノのアイディアといえるだろう。
 ダッシュまわりは、NOSと思われる80マイル表示のスピード・メーターとゴージャスなテレフンケン・ラジオとの組み合わせ。ステアリングは、オリジナルのバット・ウイングから、ロメッシュ用として知られるペトリ社のバンジョー・タイプに交換されていて、とってもオシャレ。このステアリングにコーディネイトされるホーン・ボタンは、ウルフスブルグ城をモチーフにしたオリジナルから、交通安全の守り神とされる聖クリストファーがモチーフになったタイプに替えられている。
 エンジン・ルーム内も非の打ち所がなく、マッシュルーム型エア・クリーナーを載せるソレックスの26VFISキャブ、D型のボルテッジ・レギュレーターなど、クリーンな仕上がりを見せている。
 シャシー・ナンバーは1-0212718で、識別プレートの下に刻印されたボディ・ナンバーが15-02907とあるから、恐らく1950年も遅い時期に製造されたカブリオレ。セマフォーを収納する額縁付きのケースは、カルマン・カブリオレだけのオリジナル・スタイルで、ドア後方のリア・クォーター・パネルにセットされ、リアのラゲッジ・スペースにはL型の補強レールが装備される。こういう地味なディテールもキッチリと仕上げているからこそ、オリジナル度が上がるのだ。